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05.15
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三成が可愛いと某所で評判の『異戦関ヶ原』を購入して読んでみたのですが、面白いです。
これ無双やってる西軍好きな人にはかなり美味しい小説かもしれません。
まだ最初しか読んでいないので、これから先を読むのが楽しみです。

下にほんとに短い文章を置いておきます。ちょっと可哀想な左近。
余計な行動や一言で可哀想な目に陥る左近が、最近好きなようです。




 腕の中に囲い込んだ痩身は、面の透けるような雪白とは裏腹に、熱い。
「冷たい」と切り捨てるように呟きながら、それでもぎゅうと抱きついてくる主の髪に愛しく頬を寄せて、左近は笑っている。
 いったい何の気紛れか―――先ほど外から帰ってきたばかりの左近の身体は、氷のように冷え切っている。
 冬の間はふくら雀のようにしっかり綿入れを着込んで、火鉢を抱えて離さない寒がりの三成だというのに。
「これは寒い中、外回りをしてきた左近へのご褒美ですかね?」
 少しばかりの感慨をこめた呟きは、いらえを期待しない独り言のつもりだったのだけど。
「……いつも俺が帰ってくると、抱きしめてくれるおまえの腕が暖かかったから」
 もぞもぞと左近の顔を見上げた三成が、それだけ呟いてすぐにまた左近の胸に顔を埋めた。
 どうやら、本当に左近へのねぎらいのつもりだったらしい。
 思わず力一杯三成を抱きしめてしまった左近が、鳩尾に痛恨の一撃を食らうまであと三秒。
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